ユニフォームのような

Yohji Yamamotoから、ランダムタックパンツ。

お店に来たことがある人は僕がこのパンツを履いているのを見たことがあると思う。23年春夏コレクションで発表されて以来、異常なくらい履いているから。2年間、週5。700日くらい履いてるんじゃないだろうか。これ以外のパンツを履いている日の方が珍しいくらいだ。

”黒のスラックス”という提案され尽くしたアイテムで、新しいシルエットを生み出していることはもっと評価されるべきアイテムのように思う。世間的に話題になっていないのが不思議なくらい凄い。脇線を排除し、タックの流れをより際立たせる仕様。布と糸だけで成立している簡素さと、ほのかな手仕事の匂い。クラフトマンシップに基づいてデザインされたパンツでありながら、合わせる服を選ばない器の大きさも。裾裏に綿の裏張りをして耐久性を高めつつ、重りとしての役割も持たせシルエットをキープしているのも。

Yohjiyamamotoは伝説的なブランドで、日本のモードを代表するブランドとしてCOMME des GARÇONSとISSEIMIYAKEと並んで語られる。伝説的であり、現役である。なぜこれらのブランドがそのような評価を受けているのか、その理由の一端を垣間見ることのできるパンツだと思う。偉大なブランドの偉大さを改めて証明した、素晴らしい洋服。

このパンツを初めて見た時、このパンツはデザイン画から生まれたのか?というのが最初の疑問だった。仕様書とかパターンとかどうなってるんだろう。一回布で作ってからバラして型紙に起こしたように思える。展示会には作り手の人がいないので確認のしようがないのだけれど。

いずれにしても、もう一度提案できることが嬉しい。何度でも提案したい。

まだ履いたことのない人は試してみてください。僕にとってのユニフォームです。

Wool Gabardine Random Tuck Pants


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