キンコンカンコン

Bed jw Fordの服。

昨年の夏、慎平さんとお酒を飲んだ時に、「来季のテーマは”リゾート”で考えている」と言われた。

なんでも忙しすぎて休みたくなったのだけれど、休めないから自分が作る世界で休みをテーマにしたい、とのこと。

その発想自体がデザイナーらしくていいなあと思いながら、コレクションの発表を心待ちにし、いざ発表されたコレクションテーマは「Working Class Theater」。思いっきり労働者階級を描きました。思わず笑ってしまった。

展示会でよくよくお話を伺ってみると、「何のために休むのか?もっと良い洋服を作るために。心の底から欲している休みは再び洋服へ向かうための休みであって、コレクションのテーマが休息の裏にある労働へと向かっていった」とのこと。

 

この服は、きっと休みに着る服。

コレクションのテーマは労働者なのだけれど、この服からは労働の匂いが少ししかしない。(切りっぱなしの裾など)

襟の内側からフードが出ているし、首元は胸より空いている。でも袖口はシャーリングじゃなくてカフス。完全なカジュアルではなく、なぜか品もある。

思えば僕も含めてお店のスタッフは、織地のパーカーを好む。スウェットパーカーを着ないわけではないんだけど、圧倒的に織地のパーカーの方を好む。みんな、やや捻くれているんでしょうね。

絡み織の生地なので、糸と糸の間に適度な隙があって、通気性がいい。ドライなタッチです。

労働者のコレクションの、B面。裏側のストーリー。悪くないですね。

 

 

ちなみに、リゾートをテーマにしようかと社内で話し合った時

「じゃあ慎平が今1ヶ月休めるとしたら、どこに行くの?」

「NY」

「そこは世界で一番忙しい街だよ。だめだこりゃ」

という会話があったらしい。

僕はこの話、結構好き。

 

Hooded Pullover Shirts (Mus)

Hooded Pullover Shirts (Black)


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